全て使い切った。
残るものは、もうない。
あるのは空か、それとも殻か。
中身がなくなれば、捨てられるのか。
幾多の鏡を前にして、一体何を整えてきたのだ!
男は皆、そうか。
そうか?
空になるたび、諦められた。
殻としてさえも扱われなかった。
嗚呼、男。鎧は容易く捨て去れない。
事実、俺たちは中身を使い切ってしまった。
一滴も残っていない。
もう、何も出ない。
捨てられる身だ。
捨てられてきたのだ。
しかし、最期に。
概要
【序文】
男はいつの間にか、「中身」で測られるようになった。
能力、成果、収入、役割。
そして、使い切られたあとは捨てられる。
だが、空になったあとにも、確かに**形(かたち)**は残る。
それは無意味ではなく、むしろ人の証(あかし)だ。
この作品は、使い切られたボトルの中に**「言葉の残香」**を封じたものだ。
一度は消費された物の中に、もう一度“生”を見出すために。
【残香の記憶】
全て使い切った男の中には、
まだ微かに残る香りがある。
その香りは、哀しみでも誇りでもない。
ただ「在った」という事実の余韻だ。
【作品説明】
空になった男性用化粧品ボトル《4711 Portugal Hair Tonic》をモチーフにした詩的オブジェ。
内部には、タイプライターで打たれた詩篇「最期に。」がA5サイズで封入されている。
OLD JOE Series 3 は、
「消費されたものの中に残る尊厳」を主題とする連作の第三章。
これは、使い切った後にもなお立ち続ける男の美学だ。
本作品は、メンズグルーミングブランド「4711 ポーチュガル ヘアトニック」の詰め替えボトルをモチーフとした静物アート。
スイートオレンジとレモン、そしてわずかに残るウッディな余韻。かつて香りを満たしていたこの容器は、“香りの余白”を宿すオブジェとして再構成されています。
造形と素材
・白磁を思わせる厚手のプラスチック容器
・ターコイズブルー×金縁ラベルがもたらすクラシックな印象
・窓辺やタイル床の光を柔らかく反射し、空間に清潔感と郷愁を添えます。
サイズ・仕様
高さ:約23 cm
素材:プラスチック
状態:クリーニング済み(中身は空)くれぐれもトニック液体は入っておりません。
用途:オブジェ、花器、インテリアディスプレイとして使用可能。
カテゴリー:
ハンドメイド・手芸##アート・写真##立体・オブジェ